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emergent call record
事件記録簿 / Jichi Med Univ(JAPAN)
image00 高校生自転車自爆

現場 笹目通りオーバーパス
時間 2015年 深夜




・発見
笹目通り(埼玉・東京県境にある環8終点。片側2車線で交通量多い)の
オーバーパスを自動車で走行中、下りのところで、道路に寝転がってる人x1,
路肩でうずくまる人x1,散乱する自転車x2を発見。
ハザードを出し、発煙筒を焚いて左側に停車。

寝転がってる人は、実際は軽症のようだ。経度の打撲と広い範囲の擦過傷。
顔面からの出血で動揺して寝転がっている。そのままじゃすぐにひかれるよ。。という判断ができない。
混乱以外は、会話していると意識もクリアになってくる。応答可能、骨折はなさそうで、手をかして路肩まで移動。
散乱する自転車も二次被害防止のために路肩に寄せる。


・手配
安全確保ができたので、110通報したところ、
警察・消防・救急の窓口が一本化されていることに気づく。
困ったら110にかければ、残りの手配は全部やってくれるようだ。

とはいえ、救急車がなかなか来ない。たぶん、30分近くかかり、
警察・パトカーの到着も遅かった。


・処置


自分のケガの治療のために、くっつく包帯をもっていたので、
止血のために軽くまいて、自分でおさえるようにいう。
目の周りの血も拭いてあげると、だいぶ落ち着いてきた。


これ、固定・止血ができて、本当に便利。

経緯を聞いてみる。
高校生の男友達二人で、おもいたって青春旅行で、夜中に自転車ででかけた。
オーバーパスの下りでスピードがでて、お互いの自転車が接触し、はねとばされた、とのこと。

「僕はお医者さんですよ。」というととても被害者が安心した。
(その後の事故現場でも必ず言うことにしてしてる。混乱は二次被害を生むから。身分も明らかにしてる。)
包帯をまいてると「さすがお医者さんはこんなのものをいつももってるんですね」と。(ちがうって)。
これだけの事故で、骨折してないのは、驚き。若い男性だから受け身がとれたのだろうか。

・反省
あとからかんがえると、外傷性刺青にならないように、傷をあらってあげれば、よかったと反省。
飲料水でもなんでも、あったはず。
また、処置のときに、自分も血まみれになった。こういうのは、自分も一定のリスクを負わないと
行動ができないことを再確認した。とはいえ、そんなの病院でもよくあることで、全く気にならなかった。
よきサマリア人問題(法的義務とリスク)とか考えるとキリがないし、気にならない。

到着した、警察・消防・救急に事情を説明すると、きわめて事務的に搬送してくれた。
ケガの様子とか、ほとんど救急隊はみないんだな、と思った。
警察は、現場の交通の回復にしか興味がなさそうだった。
ある意味、合理的ともいえる。一方で、現場で被害者にとって必要なのは、「安心の提供」なんだとおもった。
今回は医療的には、「圧迫止血」だけ。「洗浄」もあればよかったな。

僕が積極的にかかわった事故現場の最初のケース。

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